岐阜の魅力⑨

岐阜県東濃地方の魅力

岐阜の魅力⑨

岐阜県は大きく南北に分けて北を飛騨地方,南を美濃地方とよびます。その南側の美濃地方は,さらに東西に3つ西濃,中濃,東濃と区分されます。
東濃地方は山間部とはいいながらも急峻な山岳地帯というイメージはなく,全体になだらかな丘陵状の地形が広がっています。

東濃地方の地質は,岐阜県と長野県の県境にある活火山「御嶽山」の活動に大きな影響を受けていて,御嶽山の火砕流や土石流は遠く各務原市まで届いているといわれています。
御嶽山のマグマが固まってできた火成岩のなかでも東濃地方で最もよく見られる岩石は,深成岩の1つである花崗岩です。その花崗岩類が広く分布しているため,それらが風化して「マサ化」という現象を起こし,もろくて崩れやすくなるので侵食が進み,その結果東濃地方の地形はなだらかになったと考えられています。
そのような地形のため,中津川から下呂に向かう国道256号線では起伏が多く,このまま空へと飛び出すのではないかと思われるほどのダイナミックなドライブが楽しめます。
さて,深成岩が形成される際の冷却によって方状節理ができるほどの硬い岩石,これが東濃地方に多く分布する、花崗岩類の元々の姿です。それは木曽川により深くえぐられた寝覚ノ床(木曽郡上松町)や恵那峡(恵那市)を作り出したり,適度な風化で奇岩が集まった鬼岩公園(瑞浪市と御嵩町の境)を作り出したりと,東濃地方の景勝地ができた原因ともなっています。
ほかにも花崗岩は,「マサ化」の残骸ともいえる傘岩(恵那峡にある国指定の天然記念物)などの造形物をつくりだしたり,さらには大量の陶土を生成する手助けとなったりと東濃地方の産業にも大きく関わっています。
さらに東濃地方は自然放射線が国内でもとりわけ高いことは有名ですが,それは地下にある苗木花崗岩と土岐花崗岩が放射性元素を多く含むためです。といっても,人体に悪影響を及ぼすほどではありません。それらを含む鉱物から地表水あるいは地下水へ比較的容易に放射性元素が溶け出すため,決して集中して分布しているわけではありませんが,昔から親しまれてきた有名な放射能泉(ラジウム温泉やラドン温泉等)が各所に存在します。

このように,花崗岩は東濃地方の自然環境のみならず地元の産業にも大きく関わりを持っていることがわかります。さらに,この地下にある花崗岩の岩盤のためか,地形のためか,統計的に見て大きな災害が少ない場所でもあります。過去に東京から首都を移すという議論が行われたときの候補地の一つになったのは,それも理由の一つでした。また,将来リニア新幹線が通れば,東濃地方に駅ができ,東京とも片道40分で行き来できるようになるとも聞いています。岐阜県の東濃地方はこのような魅力あふれる場所なのです。

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